北海道に着いたぞ!荷物を置いたらラーメンだ!
今年2019年の夏は暑かった。北海道も例外ではなく、 気象情報で見ても札幌の最高気温は関東とほぼ変わらない24~25度だった。
あれ、こっちと変わらない感じ? まあまだ8月13日だしね、ということで服装的には関東にいるのと同じ感覚で半袖 T シャツにスラックスという感じで大丈夫だった。
しかし夜はさすがに寒いかなと思ったので、羽織れるように薄手のパーカーや上着を一枚持って行った。
天気も良く眼下にはドローンで俯瞰しているように日本地図の一部分が次々に見えてくるのが楽しかった。内心はビビりながらも快適な1時間半のフライトを終えて、飛行機は11時45分に新千歳空港に着いた。
飛行機の最後尾の方の座席だったため最後の方に降りたが、出口ロビーまでの通路を歩いて行くと、手荷物を預けた人たちが荷物が出てくるのをコンベアの周りで待っていた。
おお、機内持ち込み最強!と密かな優越感に浸りながら、私たちは迎えに来てくれるはずの息子にスマホで連絡を入れると5分ほどで会うことができた。
息子の車に乗り込み札幌市街まで約一時間ほどのドライブだ。
息子に会うのは今年の正月以来だから7ヶ月ぶりぐらいになる。そんなに長い間会っていないわけでもないのに会えるのが嬉しくてソワソワしてしまい、なんだか照れくさくてどこか他人行儀のようになり、初めの一時間くらいは妙にぎこちなくなってしまうのはいつものことだ。我が子に人見知りって困った親だ。(ちなみに関係は良好です)
「最近仕事はどう?」などと当たり障りのない話から、いつのまに結婚話が進んでいたのか?など聞きたいことは山ほどある。そんな状況だったので人目が気になる電車よりもマイカーでの移動が今回は適していた。
「北海道って言っても今年の暑さは関東と基本的には大差ないよね」と言うと、
「そうね先週まではそんな感じだったかも。でも今週になって風が変わってきたから北海道の夏はもう終わりかな」と息子は言った。
「え? 8月半ばなのに?」
「そうそう夏も終わりかな~、なんて言ってるとすぐ冬になっちゃう感じだよ」
北海道に住んで3年ほどになる息子は、北海道民になりつつあるようで頼もしかった。
北海道の高速道路は取り立てて車線が多いわけでもなく、窓から見える景色も驚くほど広大というわけでもなかった。それでも息子の運転でドライブする初めての北海道はワクワクした。
北海道に来たら縮尺に注意!
札幌の市街地に入ると「札幌の市街地は交通規制や路上駐車が多いから車での移動は案外面倒くさいんだよね。
観光するにも歩ける範囲だし、地下鉄が整備されてるから車は家に置いてくるわ」と息子が言うので、土地勘も距離感も何もない私達は二つ返事で従った。
街を歩いて初めに思ったことは、「道路広っ!!」 「横断歩道渡りきれるのか?」
片側3車線だったろうか?いや、2車線だったのかも知れないが、とにかく道幅が広いという印象だ。しかも道路がまっすぐなのでずっと遠くまでよく見える感じがする。
「ほらあれが札幌駅だよ。あっちが何々」と息子が指さす方を見ると、「あ、割といろいろ近いんだね?」と思わず口をついて出た。
すると息子がニヤニヤしながらこういった。
「そう思うじゃん。あそこくらいなら5分ぐらいで行けそうに思うじゃん?
でも俺の足でも15分はかかると思うよ。なんか近くに見えても結構遠いんだよね北海道って。
道路の幅が広かったり、道がまっすぐだったり、建物が大きかったりするせいかなんか、
普通の縮尺の感覚が狂っちゃうんだよね。俺も慣れるのに時間かかったよ」と札幌あるあるらしい。
それを聞いて、そういえば・・・と思い出したが、北海道に立つと縮尺の感覚がおかしくなるのは、札幌の道路のせいだけではないようだ。
『北海道を関東の地図に重ねてみると』とか『北海道を日本列島の真ん中あたりに置いてみよう』というようなブログやサイトを見たことがある。
北海道が大きいことは日本地図を見れば一目瞭然なのだが、身近な地域に置きかえてみてはじめて「北海道は本当に大きい!」と実感できる。
「北海道」のあの独特なカタチを単独で見ていると脳内の縮尺がおかしくなってしまうようだ。
そんな他愛もない話をしながらはじめての札幌を親子3人で歩く。
昼下がりの日差しは強くて日向は暑いのだがビルの影などに入ると涼しい風が強めに吹いてくる。
「何かね、この風はビル風なのかな?」と呟くと、「いや、なんか札幌は山の方から冷た目の風がいつも吹いてる感じ」と息子が言う。それもまた札幌あるあるらしい。
札幌の駅の地下には雪が降っても大丈夫なように地下の歩道が発達しているらしい。
今回は天気も良かったし街並みも見たかったので地上を歩いたが、足の遅い私が一緒でキョロキョロしながらでも徒歩15分ぐらいで宿泊予定の大通り公園の端っこにあるホテルに着いた。
チェックインの時間にはまだ早かったが荷物だけは預かってもらえると言うのでお願いして助かった。
荷物を預けたら札幌観光の始まり!
身軽になったので徒歩で大通りよりも少し南下したところにある、狸小路商店街にあるお目当てのラーメン屋「赤星」を目指した。
札幌と言えばラーメン激戦区だが、このラーメン屋さんは地元の人にも観光客にも人気のラーメン屋さんらしい。しかもそれがワンコインで食べられるのはありがたい。店はカウンターが8席とこじんまりした感じだが、すでに2、3人のお客さんが外で待っていた。
私達もそれに続いて店の外に置いてある椅子に腰掛け、まだまだ日差しは暑いなあなどと話している間にも、何人かのお客さんが覗きに来ては「待ってるのか」と去っていった。きっと地元の常連さんだろう。
この狸小路からさらに南に5分くらい歩くとかつての歓楽街で有名な「すすきの」だ。
このあたりのアクセスは「錯覚」ではなく、本当に徒歩でもOKな距離感だ。(笑)
ラーメンを食べ終わって満足した私たちは、腹ごなしも兼ねてすすきの方面ではなく、東に向かって狸小路商店街のアーケードの中を歩き、さっぽろテレビ塔を目指した。
途中で『市電』と呼ばれる路面電車の線路を横切る。
関東に住む私たちにとって路面電車は珍しいので、市電の車両が走ってくるとそれだけで旅情がそそられワクワクする。
市電の車両には色々な種類やデザインがあって、ものすごくレトロな感じのものから近未来的なものまで、車体の広告だけでなく車両の種類自体も様々で、街を歩いているうちにどんな車両に出会えるかがすでに楽しみだった。
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